ぼくは、ういてる。 なかがわちひろ作 のら書店
男の子が風船を持って、浮いている表紙のこの絵本。
娘が図書館で表紙だけを見て、決めていました。
表紙からは、「どんな絵本なんだろう?」と全く想像できませんでした。
読んでみると、自分とは違う視点から描かれた「ういてる」でした。
どんな絵本?
主人公は一平くん、時々20〜30センチういているそうです。
まわりからは、ぼんやりしているように見えて、おいていかれることもあります。
でもいやなことばかりではなくて、普段見えないことがみえたりするのです。
ある時、友達のほのかさんも同じようにういていることに気が付きます。
一平くんはうれしくて、ふたりで「うく」ことについて話をします。
2人ともウキウキして楽しい時間を過ごします。
しかし次の日、ほのかさんは元気がない様子。
気になる一平くんは、どうしたいのか、そしてどんな行動をとったのかという物語になっていきます。
実際読んでいて、「うく」ということにかなり後半まで気付かなかったのですが、一平くんが「こんなことをいうから、ぼくはまわりからういてしまうのだ」という言葉で気付きました。
「浮いてる」と聞くと、みんなとは違った行動や言動、テンションで「まわりから浮いている」と表現され、どちらかと言わなくてもマイナスのイメージです。
一平くんはそんな自分の姿が分かっている、いいような悪いような、一言では表せない気持ちになりました。
でも一平くんは前向きに捉えようと、考えています。
一平くんの気持ちの変化や、きちんと次を見て行動している所をぜひみてほしいです。
学び・発見
・他の人と比べなくてもいいんだよ、と伝えられます。
・見てくれている人がいることを教えてあげよう。
・出来ないではなくて「やりたいこと、出来ること」に目を向けましょう。
人それぞれ悩みは違うし、小学校に入って周りの人が増えると「あれ?自分って変?」と思うこともあります。
きれいごとかもしれませんが、「自分は自分」です。変えられないものもあるし、受け入れなくてはいけないものもありますよね。
比べてもしょうがない、こんな考えになったら人間強くなれそうです♪
そして必ず、見てくれてる人がいることを伝えてあげたいです。
傷ついた時にフォローしてくれる人が、本当に大切です。
一平くんの考えのように、自分には何が出来るか?を前向きに捉えて前に進んでいってほしいです。
「あの子はこうだから」なんて言葉は使わずに、自分の目で見て、感じた気持ちで良い悪いを決められる大人になってほしいですね。

まとめ
すごく興味深い、おもしろいお話でした。
読み終わったあと、あまり子どもと話しませんでしたが、その後もゆっくり1人で読んでいたので、何か感じる部分があったのかなと思います。
普通に会話するなかではできない、とてもいい学びになりました。
本ってやっぱりすごい!作家さんってすごい!
改めてそう感じました。
まだまだ寒い日が続きますね。
体調には気を付けてお過ごしください♪
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